『シャーロック・ホームズの事件簿』

『〜の事件簿』といえば、エラリー・クイーンにもあるし、
ポワロにもあるし、サム・ホーソーンにもある。
さすがにミス・マープルには無いみたいですね。
日本の名探偵にも事件簿はいくらもあります。

シャーロック・ホームズの事件簿、ですが、私にとって
まず意外だったのは、これは第一短編集じゃないんですね
(第一短編集は『シャーロック・ホームズの冒険』)。
第二短編集ですらなくて、第四短編集です。
このあたり、ホームズものを早い段階で終わらせようとして
(読者の高い期待のため)終わらせられなかった作者ドイルの
事情を語っているような気がします。

この短編集におさめられた作品は、ずいぶん変わり種が
多いです。ホームズものといえば、ワトソン博士の一人称による
記述が全てだと思っていたのですが、三人称で書かれたものや、
ホームズ本人による一人称描写の短編があるのです。
いやこれは驚いた。

ただ、正直に言うと、作品としては初期の頃に劣るのじゃないかと
思います。私の好みではない、と言ったほうがいいでしょうか。

ちなみに、思いかえしてみるに、私のベストワンは、『まだらの紐』
ですね。伏線/ヒントの出し方、「まだらの紐」というミステリ的な
道具立ての面白さ、解決に至る冒険の緊張感など、いちばん
ホームズらしいのじゃないかと思うのです。
[PR]
by izagon | 2004-09-11 19:12 | 読書日記


<< DVD『山村浩二作品集』 古田は男をあげてるけど >>