ホームズシリーズ、読了

『シャーロック・ホームズの最後の挨拶』

ついに読み終わりました。

最後の短編の、ホームズの最後の台詞、切ないんですよこれが。

思えば、ホームズものは19世紀の終わりから20世紀の冒頭の10年までが
舞台になっています。

この時期、社会学が誕生し、大マックス・ウェーバーやデュルケームが
あらわれ、決定的な仕事を残しています。
経済学では大巨人ケインズがヨーロッパで縦横の活躍をしています。
人間の活動、行為に対して近代科学的な方法による分析が加えられ
はじめた時期なんですよね。

歴史的には、大英帝国最後の光を放った時期であり、
ヨーロッパとアジアが衝突をはじめた時期でもあり(ワトソン博士が
足を痛めたのはインドでした)、
そして、世界大戦の時代のはじまりでもありました。
理性や人間性は、組織や国家の中に取り込まれるし、それにもまして
近代兵器という非人間的なものによって、英雄的な人間が不要に
なりはじめた時代でもありました。


ホームズという超人は、こういう時期にこそ現れ得、そして時代の
変化とともに引退せざるを得なかったのだな、などと空想して
しまいました。
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by izagon | 2004-10-26 00:30 | 読書日記


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