牽強付会もはなはだしい

うっかり『サンデープロジェクト』なんか見てしまった僕が悪かったのかも
知れませんが、あまりの牽強付会のひどさに気分が悪くなりました。

いわく、
「靖国神社はA級戦犯を(追悼するのではなく)『神』として顕彰している」
「靖国神社は『太平洋戦争は正義の戦争だった』とする歴史観を持っている」
「韓国民の多くは首相の靖国神社参拝を日本の軍国主義化を示すものと
みなしている」

バカじゃないですかね、この番組を作ってるスタッフは。

「追悼する」という行為の形態として、日本ではたまたま「神社にまつる」という
形式を取り、「神」という形式になったということであることを理解して
いるのかなあ。他国において国立の墓地に戦没者が葬られるのと、本質的に
同じなのだとなぜ分からないのでしょう?
この番組の思想的な背景を形成している人たちは、宗教的な行為、なかでも
死者を悼むということについて、きちんとした思索を行ったことが無いのでは
ないでしょうか。
それとも、キリスト教式か、神社式かの違いが本質的でないことに気付かない
フリをしているのでしょうか?

「靖国神社の歴史観は、太平洋戦争を正義の戦争としている」という主張は、
さらに悪質でした。靖国神社の広報部長がパール判事の写真を紹介して
「『日本は、やむを得ず自存自衛のために戦争をした』として擁護した人だ」と
発言した映像を使って、「靖国神社は太平洋戦争を正義の戦争と考えている」
とナレーションをかぶせたのです。
これはすり替えです。「やむを得ない戦争」=「正義の戦争」なんかではない、
のは言うまでも無いのではないですかね?

「首相の靖国神社参拝が 日本の軍国主義化を示すものと考える」と韓国人が
思っているのは、事実なんでしょう。
ですが、それでなぜ日本の首相が自国の先人たちの追悼をしてはいけない、
という議論につながるのでしょうか。その点の根拠を曖昧にしているのが
卑怯です。
そもそも、今の日本に、わざわざ戦争をやろうなんて人はいません。軍備をする
のにはお金がかかる。占領すればもっとお金がかかる。国富を高めたい、
国威を発揚したいと願う人がいるとしても、わざわざそんなコストの高い方法を
取る理由がありません。
韓国にはそんな危険は無いことを説明すればよいだけのことで、靖国神社
参拝を止める必要があるという結論は異常な判断です。

もうね、こういう思考の停止したテレビ番組は止めてほしいですよ、ほんと。
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by izagon | 2005-06-19 12:05 | 沈思黙考


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