<谷垣財務相>次期政権は消費税上げ不可避との認識示す 歳出の4割(4割ですよ4割。こまごました歳出削減を積み重ねていく方法では 限界があるですよ)を社会保障が占める以上、増税は免れ得ない、というのは、 もう火を見るより明らかですよね。 それを口に出して言った、谷垣氏は、政治家としてきちんとした姿勢を示した、 と言えるかも知れません。 「財務省のいいなりになっとる」という見方をする人もあるでしょうが、官僚が いつも間違うわけではないのです(もちろん、いつも正しいわけでもないですが)。 また、自民党の大勝によるもの、と見る人もいるでしょう。しかし、自民党が 勝とうが負けようが、歳出に占める社会保険の比率は変わりません。それなら、 その問題を明らかにする発言には、党利党略以上の価値があると認める べきでしょう。 ところで、谷垣氏のこの発言、次の総理大臣を目指す人たちにとって、栗を 火の中に投げ込むものですね。本人にその栗を拾う気が無いのに言ったとしたら、 とんでもないバカか、とんでもない意地悪です。 今、政権を担おうとするならば、 財政が破綻間近な状態、金融政策は手が止まっている、そんな状態で、 いきなり増税を論じれば橋本龍太郎の二の舞になるのは間違いないわけで、 経済政策について語られないとダメですよね。 社会保障制度や、直間比率、法人の扱い、社会人の源泉徴収、有価証券への 投資に対する課税など、歳入の面でのきちんとした議論、 歳出についてのきちんとした議論(含む社会保険庁などの非効率部門の処分)、 こういう議論も当然必要です。 一方、各マスコミは、この発言についての論評をはじめるでしょう。すると、 今度はマスコミに対して、財政というものの理解度を試すリトマス試験紙に なります。 まあ、きょうび、「増税=悪」という単純な図式を打ち出す単細胞もいないでしょうが、 真面目な議論ができないようならダメな奴と思って差し支えないのでは ないでしょうか。 なかなか面白いことになってきましたよ。
by izagon
| 2005-10-24 14:59
| 沈思黙考
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