すごい論理


<読売証言拒否>取材源が公務員なら認めない 東京地裁決定


表現の自由や、知る権利についての議論はもちろん、この決定の論理がすごい。

取材源が開示されることによる影響について、
「開示されれば、以後取材源からの協力を得ることが困難になると予想されるが、
それは法令違反行為が行われなくなることを意味し、法秩序の観点からは歓迎
すべきだ」
と述べているそうな(残念ながら全文は読んでいません)。

とても正気とは思えないです。

この裁判官は、社会正義よりも法秩序を優先する、あるいは、法秩序「のみ」で
社会正義が成立する、とでも思っているのかもしれません。

もっというと、「法秩序」とやらが、「公務員の守秘義務によってのみ成り立つ」とさえ
思っているのではないでしょうか。簡単にこんなケースが考えられます。公務員が
行政の違法行為を発見したとき、守秘義務を守るべきでしょうか?告発するべき
でしょうか?守秘義務を守るのが法秩序に貢献するのでしょうか?その結果、
違法行為が放置されたら法秩序に悪影響が無いとでもいうのでしょうか?

社会が複雑に錯綜しており、さまざまな法理や法的利益が互いに相克しあうことを
考えれば、「公務員の守秘義務」をもって「法的秩序」を代表させるのに異常な
無理があることはちょっと考えれば分かります。

この決定、すさまじい単純化が感じられます。決定そのものの愚劣さもそうですが、
「裁判官ってバカじゃないのか」と思わせた点でも犯罪的ではないでしょうか。
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by izagon | 2006-03-16 12:27 | 沈思黙考


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