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紙ゴミ

隣の席のKさんが、出張中に入手した『Wedge』という雑誌の、
SE・プログラマに関する記事を読ませてくれました。
はっきりいって、ゴミみたいな記事です。こんなものを誰が
書いたんだろう、と思ったのですが、署名記事ではなかったので
名指ししてやることができません。残念。


「日本人SE・プログラマは、インド・中国の技術者に比べて
 劣る。近いうちに彼らは失業する」
という大きな主張があり、その根拠として次の2点を挙げています。

-日本人のSE・プログラマは「ハッキング力」が低い
-英語力が無い

まず、英語力が無いのはまあ認めざるを得ないところですが、
記事では「技術系の英語力はあるが、経営に関わるトピックになると
全くダメ」なんて評価をしていて、かえって「はぁ?」な感じです。
日本の会社の情報システムを作るのに、その会社の経営に関わるひと
たちと英語でしゃべらないといけない理由が分かりません。
海外のソフトウェアを利用するときに英語を使う必要はありますが、
それこそ技術系の英語で十分です。

また、「ハッキング力」というのはかなり謎な言葉で、こんな言葉は
私ははじめて見ました。記事を読むと、どうやら
-現在のソフトウェアは、コンポーネント化が進んでいる
-「ハッキング力」があるエンジニアは、コンポーネント化された
ソフトウェアの解析能力・再構築能力が優れている
ということらしいです。うーん、分かったような分からんような・・・
謎だ・・・こんな説明、企業の情報システムに関係する仕事をした
ことがある人なら、誰も納得できないのではないでしょうか?
どこかから出来合いのソフト買ってきて、適当に組み替えれば
オッケー、なんて会社はそんなに無いですよねえ?

さらに、日本人エンジニアは用無しで、中国人・インド人がとって
かわる、ということなんですけど、これってどういう計算なんだろう?
確かに、取って代わる部分もあるでしょうけど、とってかわれない
分野が多々あることが認識されていません。サポート部門だったり、
運用・管理部門みたいなところは、中国やインドにいる人には
できない仕事ですからねえ。


と、ここまで書いてみて思い出したのですが、この記事は新生銀行
周辺の人間からの聞き取りだけで書かれたのじゃないかしらん?
あそこのシステムは、インドかどこかのパッケージのカスタマイズ
だと聞いたことがあります。


いずれにせよ、世の中には紙ゴミみたいな雑誌記事というのが
存在します。できることなら、SEやPGよりも先に、そういう記事を
書く雑誌記者が職を失うような世の中であって欲しいです。
by izagon | 2004-11-29 15:02 | 沈思黙考


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