人気ブログランキング | 話題のタグを見る

表面的にはすれ違いですが


首相、再開期日言えない ライス長官と会談


言葉のやりとりの上ではすれ違いのようですが、内政的には日本政府は
全頭検査を基準にすることをやめようとしているようですから、裏では
「まあ、このへんで」という話をしているのではないでしょうか。

『もう牛を食べても安心か』という本を最近読んだのですが、これが
なかなかスゴい。狂牛病って、まだ発病のメカニズムがきちんと
分かっているわけではないんですね(「プリオン」も、実は「有力な仮説」
に過ぎないというのですよ)。
さらに、いまのところ感染が発生した場合の警戒態勢も十分と言えず
(特にアメリカは、検査体制が大甘で話にならない)、感染源や感染経路を
まったく特定できないまま、アウトブレイクする危険があると言うじゃ
ありませんか。

去年見たテレビ番組によれば、アメリカの中規模の精肉会社が、日本
並の検査体制を自社で作った上で、特別に日本に輸出する、という
方策を考えたものの、米農務省の横やりで輸出できなくなったそうです。

『もう牛』によれば、1頭の牛の検査にかかる費用はおよそ2500円。
100グラムあたりにすると1円もしないとか。

アメリカでは数千万頭の牛が飼育されているそうですから、たかが
2500円とは言えないのでしょうけど、致死性の感染症を拡散させる
危険をこれほどまで軽視するというのは、許されることだとは思えません。

そうはいっても、残念ながら輸入再開の流れを止めることはできない
ように思います。吉野屋などから宣伝費をもらっているテレビは、狂牛病の
危険をきちんと放送できないでしょう。世論を喚起するなどあり得ない。

私は、アメリカの牛肉が輸入再開されても、アメリカ産は食べないように
するつもりでいます。オーストラリアか、国産でいこうと思っています。
でも、そうした個人的な対策などたかがしれている。
せいぜい、感染しないで済むことを祈りたいと思います。
by izagon | 2005-03-21 21:15 | 沈思黙考


<< 寝る前だというのに メールマガジン第14号、とりあ... >>