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2004年 03月 27日 ( 1 )

テクノロジーマネジメントの考え方・すすめ方

大学のテキストなので読み始めました。

まだ8分の1くらいしか読んでいませんが、
冒頭からひどい。ひどすぎる。ダメな本です。

まず、文章がひどい。主語・述語の対応はともかく、修飾語と
被修飾語の関係がルーズで読みにくいことこの上無いです。

次に、内容がいい加減です。
たとえば、「企業の研究開発費が妥当な額か、検証していく
視点がテクノロジーマネジメントには必要である」という主張を
しています。この主張自体はよいとしても、その検証のための
指標として「営業利益と研究開発費の比率」を使う、というのです。
単純に考えて、研究開発費と、営業利益との間には、
販管費など研究開発とは関係ない要素が多く挟まっています。
つまり、研究開発は優秀だが、間接部門の効率が悪いために
営業利益が圧迫される、ということがあるわけなので、
こんなものを指標に使ってもあまり意味がないと言わざるを
得ません。この人は企業会計の基本も分かってないのでは
無いか、と思ってしまいます。

さらに、統計的な分析の解釈がひどすぎです。
たとえば、いくつかの企業に関して「研究開発費の売上高に
対する比率」と「営業利益の売上高に対する比率」の2値を
プロットした散布図を掲載していますが、これらはあまり
相関がないように見えます。著者自身も、「これらに相関は
無い」と述べています。
にも関わらず、直後に「研究開発費が大きければいいという
ものではない」「研究開発費を小さくする努力をするべきだ」と
臆面もなく主張してしまうのです。
「相関が無い」以上、「大きければいいわけではないし、
小さければいいとも言えない。この二つの値に関係は薄い」と
言わなければならないはずなのですが。

さらにさらに。
この「対売上高研究開発費率と対売上高営業利益率の相関を
検証しようとした散布図」なのですが、縦軸と横軸双方が
比率(パーセント)の値であるにもかかわらず、縦と横で
「1パーセントの幅」が違うのです。
これは、同じ幅にすると、正の相関が見えてきてしまうからでは
ないかと思われます。
つまり、グラフの描き方を操作することで、見る側の印象を
操作しようとしる、ということです。
これはフェアなやり方ではありません。

さらにさらにさらに。
「研究開発費に何を含めるかは企業ごとの会計ルールによって
異なる」ということを後から(これまた)臆面も無く書いています。
散布図に用いられた研究開発費の値そのものが信頼できない、
と自白してしまっているわけです。


もう、ダメダメです。
床に投げつけて踏みつけたいくらいダメです。
誰が書いたのかな、と奥付を見てみれば、著名なコンサル
ティング会社の社長までやった人だそうで。

またかよ、って感じです(以前にも嫌な経験があるのです)。
いい本を書くコンサルタントはいないのでしょうか?

コンサルならぬ「こんな猿」の書いた本をテキストにした大学、
ちょっとどうにかしてください。
by izagon | 2004-03-27 20:41 | 勉強日誌